明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

 さて、労働基準法改正案の大枠が見えて来ましたので、今日はそれについて少し。

 ホワイトカラー・エグゼンプションの導入

 英語で white collar exemption (免除・除外の意)だそうです。日本語に直して言えばいいのに、そうすると言葉の印象が強くなるからかな?(^^;

 今回の改正案のメインとなる「ホワイトカラー・・」は、年収1075万円以上の専門職(※)を対象に、(原則)週40時間の労働時間規制の対象外とする制度で、対象者は全国で20万人以下と想定されているようです。
※(後記) 労働政策審議会の分科会において、①金融ディーラー、②アナリスト、③金融商品の開発、④研究開発、⑤コンサルタントの5つの職種が厚労省より例示されたとの報道がありました(’15/1/17 日経新聞)。

 

 ・・・あくまで個人的な感想ですが、少し微妙な感じがします。

 そもそも成果準拠の賃金制度を、高収入の専門職に限って導入する理由が、私にはいまだにピンと来ないのです。

 賃金(残業)単価が高い人を対象にするのは、賃金削減効果が大きいからですか?
 対象範囲と目される労働者を軒並み「年収1075万円を少し超えたラインの年俸契約」に変更しておけば終わり(=労務管理の手薄化)ってことにならないですか?

とか思ってしまいます。

 

 正月3日の日経新聞に、昨年12月に新橋で50人に聞いた話しとして、面白い記事がありました。

 「あなたの会社に(ダラダラと長時間働く)偽装バリバリはいますか?」との問いに、「いる」と答えた方が半数いたと言うのです。
(ちなみに「あなたは偽装バリバリですか?」との問いには、全員の答えが「ノー」だったそうです。)

 偽装バリバリ(と回りから思われている人)の中には、(習慣的なものや処理能力の関係で仕事がゆっくりだとか、早く終われるけど回りの人の時間に合わせてるとか)本人には悪意がない場合もあるんでしょうけど、このように思う人の割合がこんなに高いとは、これも根深い労働問題だなぁと感じました。

 「ホワイトカラー・・」の導入は経済界からの強い要望もあってのことみたいですが、これは偽装バリバリ対策も含めての思いなんでしょう。

 

 個人的には、(実現は困難を伴うとは思いますけど)例えば残業を減らせるような枠組みを作りつつ、その反面、成果の部分が適正に評価されて賃金等で反映させる・・そんな感じの仕組み作りを支援するのが、施策の正しい方向性のようには思います。
(同じ記事中に、残業を減らした職場は翌夏のボーナスを上乗せする仕組みを導入する会社の例なども紹介されています。)

 ①104日/年の休日取得、②1か月の在社時間の上限、③終業から翌日の始業までの一定時間の休息(インターバル規制)のいずれかを労使で選択する仕組みが、合わせて考えられているようではありますが、

今回は、多くの方がご指摘している通り、必ずしも労働時間の減少に繋がらないという、時短の観点が少し抜け落ちてるような感じがするのです。

 

 厚労省が本当に進めたいこと

 今回「ホワイトカラー・・」の他にも、改正箇所の情報が一部出ています。

  • (管理職を含む)有給休暇の消化義務
  • 中小企業の60時間~/月の残業代を50%増し(現在は大企業のみ対象)
  • 裁量労働制の対象範囲の拡大と手続きの簡素化
  • フレックスタイム制の通算期間を(現行の1か月から)3か月に拡大 など

 

 私は元公務員ですので、行政の考え方は、たぶん世間一般の人よりは分かると勝手に思っておりますが・・

 今回の報道中、「ホワイトカラー・・」は、賛否両論を受けると分かってて気が進まないけど、上から「やれっ!」と言われて進める事項、

 一方それ以外のものは、元々進めていきたいと考えていた事項で、単独で法案にするには事柄が小さいので、抱き合わせる機会を待っていた、そんな感じに見えます。

 基本的には、労働時間短縮やワーク・ライフ・バランスの考え方に沿っていますもんね。

 

 それではまた。ご訪問ありがとうございました (^^)/