今月も今日で終わりですが、先週に日商簿記3級を受験してた関係で、少し間が開きました …
『あんた(=勘定科目)、さっきまで左におったのに、なんで今回は右に来とるん Σ(‘゚д゚’il!)』てな感じで、最初はわけ分かりませんでしたが(^^; まぁ何とかなった感じです。
さて昨年はずっと「軍師官兵衛」にハマってまして、そこでときどき「戦わずして勝つことこそ上策」などと引用されてた「孫子」に興味を惹かれて、今ではすっかりマイブームに。
『中国の古典を読んでるなんて、いろいろとよく勉強してる人ぽいなぁ』と、誤解していただければシメたものですが(爆)、その実は下記にご紹介する訳付きの文庫本で200ページ程度、どなたでもサックリ読めちゃうんです。
世に「孫子」を活用して執筆やコンサルを行っている方もおられますが、あれは「孫子」を自己流に解釈・アレンジ(時には少々強引な場合も(^^;したものも含まれているので、
興味のある方には、ぜひ訳本を手にしていただいて、ご自身で解釈いただくことをお勧めしたいと、そう思ったりもします。
ほんとに奥深いですので。
孫子に記されたパワーハラスメント指針
さて、パワーハラスメント(パワハラ)が社会問題となって久しいですよね。
教育指導とパワハラの線引きそのものが難しいこともあって、判例は少しずつ出てきていますが、法的な整理はもう少し時間がかかるのかもです。
「パワハラの概念」
同じ職場で働く者に対して、
・職務上の地位や人間関係など職場内の優位性を背景に、
・業務の適正な範囲を超えて、
精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為
「パワハラの行為類型」
① 身体的な攻撃(暴行・障害)
② 精神的な攻撃(脅迫・名誉毀損・侮辱・ひどい暴言)
③ 人間関係からの切り離し(隔離・仲間外し・無視)
④ 過大な要求(業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害)
⑤ 過小な要求(業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた、程度の低い仕事を命じることや、仕事を与えないこと)
⑥ 個の侵害(私的なことに過度に立ち入ること)
そして実は「孫子」に、部下の教育指導について指針となるような、将軍と兵士の関係を示したとてもいい言葉がありますので、最後にシェアさせていただきます!
卒を視ること嬰児(えいじ)の如し、故にこれと深谿(しんけい)に赴(おもむ)くべし。
卒を視ること愛子の如し、故にこれと俱(とも)に死すべし。
厚くして使うこと能(あた)わず、愛して令すること能わず、乱れて治むること能わざれば、譬(たと)えば驕子(きょうし)の若(ごと)く、用うべからざるなり。[将軍が兵士を治めていくのに、]兵士たちを赤んぼうのように見て[万事に気をつけていたわって]いくと、それによって兵士たちといっしょに深い谷底(危険な土地)にも行けるようになる。
兵士たちをかわいいわが子のように見て[深い愛情で接して]いくと、それによって兵士たちと生死をともにできるようになる。
[だが、愛していたわるのはよいとして、]もし手厚くするだけで仕事をさせることができず、かわいがるばかりで命令することもできず、でたらめをしていてもそれを止めることもできないのでは、たとえてみれば驕り高ぶった子供のようなもので、ものの用にはたたない。 -「新訂 孫子(金谷 治 訳注)
」より引用-
現代でもおそらく最高の考え方として通用する内容が、2500年も前に書かれていたことに、初めて読んだときはほんとに驚きました。
「孫子」にもう1つ(教育指導関連の)いい言葉があるんですが、それもほぼ考え方は同じで、例えば初顔合わせの時などに『最初が肝心!』とばかりにビシッ!とやるのは、「孫子」によると良策ではなくて、
- (最初から厳しくすると下の者は反抗心を持つので)まず上と下が慣れ親しむのが先で・・
- でもそのままだと下の者が調子に乗ることがあるもんだから・・
- 要所要所では一転して必要な教育指導を行う!
って順番がお勧めのようですね!(これも自己流の解釈になるかもですが …
思い起こしてみると、私も市役所時代に、すごく優しくしてくれてた先輩に、ある時『えっ!?』っと思うくらい「ビシーーっ」と言われたことありましたけど、確かにあれは効きました・・・
「この優しい人がここまで言うんだから、自分が間違っていそうだ。改めないと。」って、素直に聞けるんですよね。
これがもし、最初から厳しいだけの場合だと、内心は『またかよ、ウゼーーー!!』って聞く耳持たれなかったり、もしくは本人をどんどんブルーな方向に追い込むだけになるかもですしね。
それではまたの機会に。ご訪問ありがとうございました (^^/
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